1 下垂体後葉から分泌されるホルモンはどれか。

a.バソプレシン

b.プロラクチン

c.黄体形成ホルモン

d.甲状腺刺激ホルモン

e.副腎皮質刺激ホルモン

2 痛風の原因となる分子に変換される塩基はどれか。

a.チミン

b.アデニン

c.ウラシル

d.シトシン

e.ピリミジン

 

3  誤っているのはどれか。

a.再生とは失われた組織が元通りに修復されることである。

b.肥大とは細胞の数の増加による組織の増大である。

c.過形成とは正常の構成成分が過剰に作られる現象である。

d.化生とは全く異なる器官に変化することである。

e.腫瘍とは細胞の過剰な増殖による塊である。

 

4 急性炎症において最初に見られる反応はどれか。

a.肉芽の形成

b.形質細胞の浸潤

c.浮腫

d.好中球の浸潤

e.出血

 

5  炎症について誤っているのはどれか。

a.化膿性炎では好中球が見られる。

b.アレルギー性では好酸球が見られる。

C.線維素性炎では線維芽細胞が見られる。

d.肉芽腫性炎では類上皮細胞が見られる。

e.壊疽性炎では組織の融解が見られる。

 

6 肝臓に褐色の色素の沈着が見られたためBer1in b1ue染色(鉄染色)を行ったところ陽性

であった。沈着している色素はどれか。

a.ヘモグロビン

b.ウロビリン

c.ビリルビン

d.リポフスチン

e.ヘモジデリン

 

7 76歳の男性。頚部リンパ節腫大を指摘され来院した。そのリンパ節生検の組織像を示す。みられる異型細胞の特徴のうち適切なのはどれか。

a.CD30陽性

b.HTLV-1陽性

c.サイクリンD-1陽性

d.bc1-2タンパク質陽性

e.免疫グロブリン陽性

 

8 65歳の男性。直腸に直径6oの有茎性ポリープが認められた。その生検組織像を示す。適切なのはどれか。

a.腺腫

b.癌腫

c.肉腫

d.平滑筋腫

e.カルチノイド

 

9 胃癌で摘出された胃の組織の粘膜下組織でみられた像を示す。疑われるのはどれか。

a.肝転移

b.膵転移

c.ダグラス転移

d.所属リンパ節転移

e.十二指腸連続浸潤

 

10  写真の中に多数みられる細胞の働きとして正しいのはどれか。

a.貧食作用

b.自然免疫反応

c.抗体産生

d.抗原提示

e.サイトカイン分泌

 

11  脳の割面の写真(弱拡大,強拡大)である。強拡大写真の矢印で示す部分に特徴的変化が見られる疾患はどれか。

a.アルツハイマー病

b.パーキンソン病

c.多発性硬化症

d.多形膠芽腫

e.髄膜腫

 

12 出血性梗塞を生じやすいのはどの臓器か。

a.

b.

c.

d.

e.

 

13  リンパ球浸潤や壊死の見られない類上皮肉芽腫が特徴的なのはどれか。

a.気管支瑞息

b.肺気腫

c.間質性肺炎

d.肺結核

e.サルコイドーシス

 

14  肝硬変の合併症はどれか。

a.頭蓋内血管腫

b.食道静脈瘤

c.大動脈解離

d.真性腹部大動脈瘤

e.深部静脈血栓症

 

15 溶連菌感染後1週問前後で生じる腎炎はどれか。

a膜性腎炎

b.メサンギウム増殖性腎炎

c.管内増殖性糸球体腎炎

d.半月体形成性腎炎

e.硬化性糸球体腎炎

 

16  腺癌の発生が多いのはどこか。

a.咽頭

b.喉頭

c.食道

d.大腸

e.肛門

 

17 深部静脈血栓症と関連するのはどれか。

a.脳梗塞

b.肺梗塞

c.心筋梗塞

d.腎榎塞

e.脾梗塞

 

18 体質性黄疸における肝臓の肉眼像と組織像を示す。考えられる疾患はどれか。

a.Crig1er-Najjar症侯群I

b.Crig1er-Najjar症侯群皿型

c.Gi1bert症侯群

d.Dubin-Johnson症侯群

e.Rotor症侯群

 

19 急性心筋梗塞と診断され、経過中急変し、死亡した症例である。写真は剖検時の心臓横断面である。この写真から樹則できる直接死因はどれか。

a.肺うっ血水腫

b.心室瘤

c.心タンポナーデ

d.僧帽弁逆流

e.不整脈

 

20 肝臓の組織像(鉄染色)を示す。原因として考えられるのはどれか。

a.頻回の輸血

b.ウイルス感染

c.胆管の閉塞

d.高脂血症

e.アルコールの多飲

 

21 ビリルビン代謝と黄疸について正しいのはどれか。

a.溶血によるものをシャントビリルビンという。

b.セルロプラスミンと緒合して運ばれる。

c.肝でグルクロン酸抱合がおこなわれる。

d.肝硬変による黄疸を体質性黄疸という。

e.膵尾部の腫瘍は閉塞性黄疸の原因と

 

22  高血圧の合併症として誤っているのはどれか。

a.心筋梗塞

b.脳出血

C.痛風

d.眼底出血

e.大動脈解離

 

23  感染に関する組合せで誤っているのはどれか。

a.メチシリン耐性黄色ブドウ球薗…………院内感染

b.風疹…………………………………………人畜共通感染症

c.カリニ肺炎…………………………………日和見感染

d.成人T細胞性白血病………………………持続感染

e.偽膜性腸炎…………………………………菌交代現象

 

24 組織標本上でのグリコーゲン証明法で正しいのはどれか。

a.ジアスターゼ消化PAS染色

b.エラスチカ・ワンギーソン染色

c.ヘマトキシリン・エオジン染色

d.ライト・ギムザ染色

e.パパニコロウ染色

 

25 循環障害とその病態の組合せである。正しいのはどれか。

a.肺梗塞……………貧血性梗塞

b.左心不全………肝うっ血

c.脳梗塞一………融解壊死

d.心筋榎塞………出血性梗塞

e.右心不全………肺水腫

 

26 写真は大動脈である。正しいのはどれか。

a.解離性大動脈瘤

b.大動脈壁内出血

c.粥状硬化症

d.大動脈炎

e.仮性動脈瘤

 

27 写真は胃腫瘍の組織である。正しいのはどれか。

a.異型脂肪組織

b.高分化癌

c.粘液癌

d.印環細胞癌

e.未分化癌

 

28 誤っている組合せはどれか。

a.サイトメガロウイルス…・先天性巨細胞封入体病

b.ライノウイルス…………・上気道感染

C.ロタウイルス……………・原発性異型肺炎

d.麻疹ウイルス・………・…・発疹

e.EBウイルス……………・・伝染性単核症

 

29 食中毒の原因薗として誤っているのはどれか。

a.カンピロバクター

b.病原性大腸薗0157

c.サルモネラ

d.レジオネラ

e.腸炎ビブリオ

 

30 食中毒について誤っている組合せはどれか。

a.ノロウイルス……………生牡蠣

b.カンピロバクター………鶏肉

C.サルモネラ・・………・…生卵

d.黄色ブドウ球薗………長期保存食(いずしなど)

e.腸炎ビブリオ…・………刺身

 

31 細菌毒素による主な症状として誤っている組合せはどれか。

a.ジフテリア毒素……・偽膜形成

b.ボツリヌス毒素…・…複視

c.ベロ毒素……一……嘔吐中枢刺激

d.破傷風毒素…………・後弓反張

e.コレラ毒素………….水様便

 

32 ウイルス性皮膚疾患について誤っている組合せはどれか。

a.伝染性紅斑(りんご病)……………パルボウイルス

b.突発性発疹…………・・ヘルペスウイルス6

c.膿皮症(とびひ)……………風疹ウイルス

d.口唇ヘルペス…・…・・・単純ヘルペスウイルス1

e.水痘……………・・……水痘・帯状疱疹ウイルス

 

33 誤っているのはどれか。

a.細薗は核(核膜)のない原核生物である。

b.真菌には菌糸、酵母、胞子の3形態がある。

c.原虫は単細胞の真核生物である。

d.ウイルスは細胞なしでも増殖できる。

e.プリオンはタンパク質性の病原体である。

 

34 細菌の観察について誤っているのはどれか。

a.通常、対物レンズには油浸レンズ(X100)を使う。

b.細菌の大きさは通常1mm程度である。

c.グラム染色は細薗を2種類に染め分ける。

d.結核菌には抗酸菌染色を行う。

e.細薗の形態には大きく球菌と桿薗がある。

 

35 A群溶血性連鎖球薗感染症と関係しないのはどれか。

a.咽頭炎

b.丹毒

c.急性糸球体腎炎

d.猩紅熱

e.関節リウマチ

 

36 天然痘ウイルスについて誤っているのはどれか。

a.新興感染症のひとつである。

b.ジェンナーが最初のワクチンを作った。

c.WHOによって1980年に根絶宣言がなされた。

d.死亡率が高く、回復しても皮膚にあばたを残す。

e.バイオテロに使われる危険がある。

 

37 新興感染症の出現と密接には関係しないのはどれか。

a.人獣共通感染症

b.易感染性宿主

c.人類による自然環境の破壊

d.人類の移動や交流の活発化

e.交通手段の発達

 

38 図はA型インフルエンザウイルスの増殖機構の模式図である。ウイルス表面にあるスパイク構造物の一つであるヘマグルチニン(赤血球凝集素)はどの過程で作用しているか。

a.@

b.A

C.B

d.C

e.D

 

39 図は細菌の模式図である。細菌の組織表面への付着に最も重要な役割を果たすのはどれか。

a.@

b.A

c.B

d.C

e.D

 

40 図はある微生物の生活環の模式図である。この微生物はどれか。

a.スピロヘータ

b.マイコプラズマ

c.リケッチア

d.クラミジア

e.ウイルス

 

41 トキソイドとして有用な外毒素の組合せで正しいのはどれか。

a.ジフテリア毒素、百日咳毒素、コレラ毒素

b.ジフテリア毒素、百日咳毒素、破傷風毒素

c.ボツリヌス毒素、コレラ毒素、破傷風毒素

d.ボツリヌス毒素、コレラ毒素、ジフテリア毒素

e.ボツリヌス毒素、百日咳毒素、破傷風毒素

 

42 グラム陽性芽胞形成桿薗でないのはどれか。

a.破傷風薗

b.ガス壊疽菌」一

c.ジフテリア菌

d.ボツリヌス菌

e.セレウス薗

 

43  ウイルスの一般的性状について正しいのはどれか。

a.2分裂によって増殖する。

b.ウイルス核酸はRNAである。

c.エネルギー産生系を有する。

d.ウイルスの感染には宿主のレセプターを必要とする。

e.抗生物質に感受性を示す。

 

44  冬季に多いウイルス性食中毒の病原体として正しいのはどれか。

a.サイトメガロウイルス

b.アデノウイルス

c.ノロウイルス

d.インフルエンザウイルス

e.コロナウイルス

 

45 蚊によって媒介されるウイルスはどれか。

a.ウエストナイルウイルス

b.サイトメガロウイルス

c.EBウイルス

d.HHV-6

e.HHV-8

 

46 グラム陰性球菌はどれか。

a.黄色ブドウ球菌

b.レンサ球菌

c.大腸菌

d.髄膜炎菌

e.アガラクチア菌

 

47 胎児および新生児に感染して障害を及ぼす病原体として誤っているのはどれか。

a.サイトメガロウイルス

b.ロタウイルス

c.B型肝炎ウイルス

d.トキソプラズマ

e.水痘・帯状萢疹ウイルス

 

48 図は、ヒト末梢血単核細胞(白血球から穎粒球を除いたもの)の蛍光セルソータ(FACS)解析パターンで、縦軸はCD4分子の発現量を、横軸はCD8分子の発現量を示す。線で区切られた4つの区画のうち、Bリンパ球が含まれるのはどれか。

a.右上

b.右下

c.左上

d.左下

e.どこにも含まれない。

 

49 図に示すMHC分子にペプチドが結合した構造を認識する細胞はどれか。

a.細胞傷害性T細胞

b.ナチュラルキラー細胞

C.濾胞樹状細胞

d.ヘルパーT細胞

e.CD8陽性丁リンパ球

 

50 図はヒトの血液中に存在する、あるクラスの免疫グロブリン分子の模式図である。この模式図の矢印1で示された部分はどれか。

a.抗原結合部位

b.Fc断片

c.Fab断片

d.軽鎖

e.ヒンジ

 

51  β2ミクログロブリン欠損症で分化しなくなる(作られなくなる)免疫系の細胞はどれか。

a.Bリンパ球

b.CD8陽性Tリンパ球

c.CD4陽性Tリンパ球

d.単球

e.マクロファージ

 

52 図はヒトのリンパ節の組織標本写真と、その模式図である。先天的なCD154(CD40L)欠損症で消失する構造はどれか。

a.Aの領域

b.Bの領域

c.Cの領域

d.リンパ節全体

e.リンパ節に変化はない。

 

53 エイズについて正しいのはどれか。

a.現在、全世界で毎年約30万人がエイズにより死亡している。

b.2005年末の全世界のHIV感染者数は、およそ4000万人と推定されている。

c.2005年末現在、国単位で感染者数が最も多いのはザンビアである。

d.日本では、報告される感染者数が年々減少する傾向にある。

e.HIVに感染しても、薬によって体内からウイルスを完全に排除出来るようになった。

 

54 抗原特異的反応はどれか。

a.補体のレクチン経路による活性化

b.補体の代替経路による活性化

c.補体C3成分で被覆された細菌の食細胞への結合

d.ツベルクリン反応局所におけるIFN一γ産生

e.抗原を緒合した抗体のFc部分の食細胞への結合

 

55 補体活性化のレクチン経路で最初に標的に結合する因子はどれか。

a.CIq

b.C1r

c.C2

d.C4

e.マンノース結合蛋白

 

56 ヘルパーT細胞(Th)Th1細胞への分化を促すものはどれか。

a.IL-1

b.IL-4

c.IL-6

d.IL-10

e.IL12

 

57 Tリンパ球の増殖因子はどれか。

a.IL-2

b.IL-6

c.IL-5

d.IL-8

e.TNF

 

58 細胞の遊走に関与する因子の総称はどれか。

a.リンフォカイン

b.ケモカイン

c.モノカイン

d.サイトカイン

e.サイトトキシン

 

59 遅延型過敏症はどれか。

a.指輪による接触性皮膚炎

b.ハウスダストによる気管支喘息

c.ハチ毒によるアナフイラキシー

d.ナッツによる食物アレルギー

e.血清療法後の血清病

 

60 MHCクラスI分子を認識する細胞はどれか。

a.Bリンパ球

b.細胞障害性T細胞

c.濾胞樹状細胞

d.Th1細胞

e.CD4陽性T細胞

 

61 X連鎖無ガンマグロプリン血症の説明で正しいのはどれか。

a.単球の分化異常を認める。

b.反復性の気管支炎や中耳炎を起こし易い。

c.女性にのみ発症する。

d.血中T細胞数の顕著な低下を認める。

e.血中B細胞数は正常である。

 

62 ヒトIgAの特徴はどれか。

a.5量体を形成する。

b.マスト細胞に結合する。

c.唾液などの分泌液中に多く存在する。

d.免疫グロプリンの中で血中濃度が最も高い。

e.胎盤を通過する。

 

63 末梢のリンパ組織へ移行した成熟B細胞が抗原刺激を受けて増殖・分化するとき、そのB細胞に発現している免疫グロプリンに生じる現象はどれか。

a.クラススイッチ

b.重鎖(H)遺伝子の再構成

c.軽鎖(L)遺伝子の再構成

d.対立遺伝子排除

e.重鎖のみの発現

 

64 IFN-γの生理活性について該当しないのはどれか。

a.マクロファージ食作用の促進

b.抗原提示細胞のMHCクラスII発現を増強

c.Th2型へのT細胞分化を抑制

d.B細胞の細胞死誘導

e.NK細胞の細胞傷害活性亢進

 

65 CD4陽性T細胞に対してMHCに緒合したペプチド抗原を提示できる細胞はどれか。

a.B細胞

b.好酸球

c.NK細胞

d.好中球

e.マスト細胞

 

66 B細胞において抗原受容体からのシグナル伝達に必須な細胞膜分子はどれか。

a.FcγRUb

b.MHCクラスU

c.Fasリガンド

d.CD3

e.Igα/Igβ

 

67 図で示した心電図で心拍数はいくらか。

a.45/

b.55/

c.65/

d.75/

e.85/

 

68 心周期の図で@とAはそれぞれ何を示すか。

a.@は肺動脈圧、Aは右心室圧を示す。

b.@は大動脈圧、Aは右心室圧を示す。

C.@は左心室圧、Aは大動脈圧を示す。

d.@は大動脈圧、Aは左心室圧を示す。

e.@は左心室圧、Aは肺動脈圧を示す。

 

69  心周期の図でEからGまでに起こっている現象で正しいのはどれか。

a.大動脈弁は閉じている。

b.僧帽弁は開いている。

c.肺動脈弁は閉じている。

d.交感神経緊張

e.房室弁は閉じている。

 

70 図は、1回の安静呼吸後、深吸息位から努力呼息を行ったときの肺容量曲線を示す。この図から直接、読み取れるのはどれか。

a.残気量

b.生理学的死腔量

c.解剖学的死腔量

d.予備呼気量

e.肺胞換気量

 

71 図は安静呼吸時の換気量変化を示したものである。AEで肺胞の二酸化炭素分圧が最も高いのはどれか。

a.A

b.B

c.C

d.D

e.E

 

72 図で酸素解離曲線がNからdに変化した時、どのような状況または条件変化が考えられるか。

a.運動

b.貧血

c.発熱

d.血液pHの低下

e.二酸化炭素分圧の上昇

 

73 図に示す物質から合成されるホルモンはどれか。

a.インスリン

b.アドレナリン

c.ACTH

d.サイロキシン

e.テストステロン

 

74 図のような日内変動を示すホルモンはどれか。

a.インスリン

b.コルチゾール

c.成長ホルモン

d.サイロキシン

e.エストロゲン

 

75 ガストリン産生腫瘍について誤っているのはどれか。

a.空腹時の血中ガストリン濃度が高い。

b.胃液の分泌が過剰である。

c.便秘になりやすい。

d.消化性潰瘍を生じやすい。

e.治療にプロトンポンプ阻害薬が用いられる。

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