H20年度 4 総合試験A(実施日 2009/2/23

実施日 2009/2/23 13101450

 

 

1 NSAIDsの副作用で無いのはどれか。

a. 腎障害

b. 凝固能亢進

c. 消化性潰瘍

d. 胎児動脈管閉塞

e. 気管支喘息の誘発

2 アトロピンについて正しいのはどれか。

a. ベラドンナアルカロイドの1つである。

b. 腸管運動の亢進がみられる。

c. 静注でも効果発現には数時間を必要とする。

d. 交感神経遮断作用がある。

e. 完全房室ブロックにも有効である。

3 スルホニル尿素薬の作用について正しいのはどれか。

a. 小腸粘膜上皮細胞でデンプンや二糖類の吸収を遅延させる。

b. GLP-1(g1ucagon-like peptide 1)の分解を抑制する。

c. 骨格筋や脂肪でのブドウ糖の取り込みを促進する。

d. 肝臓からの糖新生(糖放出)を抑制する。

e. インスリンの分泌を促進する。

4 癌性疼痛治療に用いられるモルヒネについて正しいのはどれか。

a. 注射剤しかない。

b. 麻薬処方菱が必要である。

c. 癌の終末期医療には適応はない。

d. 病院内でしか使用できない。

e. 体内でモルヒネとよく似た物質が作られることはない。

5 アルコールの薬理作用について誤っているのはどれか。

a. 殺菌作用がある。

b. 利尿作用がある。

c. 呼吸中枢抑制作用がある。

d. 血管収縮作用がある。

e. 薬物依存症をおこす。

6 インスリン(治療)について誤っているのはどれか。

a. 超速効型インスリンは6量体をつくらない。

b. 中間型、持続型インスリンは結晶化して混濁している。

c. インスリンは食前の注射を原則とする。

d. インスリン製剤による作用時問の差は血中代謝速度の違いによる。

e. インスリン注射は内因性インスリン分泌を補償するために行う。

7 DNAのヌクレオチドに直接結合して複製阻害する抗癌薬はどれか。

a. シクロフォスファミド

b. 6−メルカプトプリン

c. メトトレキサート

d. 5−フルオロウラシル

e. タキソイド系アルカロイド

8 赤沈検査に用いられる抗凝固剤はどれか。

a. クエン酸ナトリウム

b. ワーファリン

c. EDTA

d. フッ化ナトリウム

e. ヘパリン

9 疾患と尿中蛋白質との組合せが正しのはどれか。

a. 溶血性貧血・・・・・・・ミオグロビン

b. 多発性骨髄腫・・・・・・ベンス・ジョンス蛋白

c. 骨格筋の破壊・・・・・・ヘモグロビン

d. ネフローゼ症候群・・・・β2ミクログロブリン

e. ファンコニー症候群・・・アルブミン

10 低カリウム血症をきたすのはどれか。

a. 溶血

b. 急性腎不全

c. 筋挫滅

d. 下痢

e. 副腎不全

11 市中肺炎の原因病原体になる可能性が低いのはどれか。

a. 肺炎球菌

b. インフルエンザ桿菌

c. レジオネラ・ニューモフィラ

d. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

e. マイコプラズマ・ニューモニエ

12 解熱剤未使用状態で一般的に稽留熱となる疾患はどれか。

a. 腸チフス

b. マラリア

c. 心内膜炎

d. 膀胱炎

e. 結核

13 抗菌薬耐性菌の産生増加を防止する抗菌薬の使い方について正しいのはどれか。

a. 可能な限り少量投与で治療する。

b. 再発防止目的で長期投与が望ましい。

c. βラクタム薬は投与回数を増やした方がよい。

d. キノロン系薬は分割投与の方が効果が高い。

e. 休薬期間をおいて再投与を繰り返す方が良い。

14 新興感染症でないのはどれか。

a. 後天性免疫不全症候群(HIV)

b. 高病原性トリインフルエンザ

c. バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症

d. 結核

e. ウエストナイル熱

15 急性細菌性腸炎をきたす細菌のうち細胞侵入型のはどれか。

a. 腸炎ビブリオ

b. コレラ菌

c. 黄色ブドウ球菌

d. ウエルシュ菌

e. 赤痢菌

16 正しいのはどれか。

a. 献血血液のHIV陽性率は低下傾向である。

b. HIV抗体ができるまで46週間かかる。

c. 淋菌による尿道炎は無痛性である。

d. パピローマウイルスはRNAウイルスである。

e. HTLVのキャリアは東北・北海道地区に多い。

17 単純ヘルペス脳炎で障害されやすい部位はどれか。

a. 大脳基底核

b. 前頭葉

c. 側頭葉

d. 小脳

e. 視床

18 胸部エックス線写真正面像における心大血管陰影について正しいのはどれか。

a. 右第1弓は肺動脈である。

b. 右第2弓は右室である。

c. 右は4弓、左は2弓に分けられる。

d. 左第2弓は肺静脈である。

e. 左第3弓は左心耳(左心房)である。

19 MRI T2強調像で正常女性骨盤の矢状断面(別冊No,1)を別に示す。矢印の構造について正しいのはどれか。

a. 横紋筋で構成される。

b. 平滑筋で構成される。

c. 腺組織で構成される。

d. 小児では存在しない構造である。

e. 閉経すると消失する構造である。

20 頭部単純CTが頭部MRIより診断に有用なのはどれか。

a. 脳腫瘍

b. 脳梗塞

c. もやもや病

d. 脳動静脈奇形

e. くも膜下出血

21 75歳の男性。PS1、喫煙暦あり。咳と痰を主訴に来院。胸部単純エックス線撮影で左肺門部の腫大を指摘され精査した。生検で扁平上皮がんと診断され化学放射線療法を行うことになった。図に線量分布図(別冊No.2)を別に示す。誤っているのはどれか。

a. 脊髄は放射線治療のリスク臓器である。

b. 抗がん剤は照射期間中に投与する。

c. 一般に60Gy/30/6週の照射を行う。

d. 図は対向2門照射の線量分布である。

e. 扁平上皮癌は太い気管支に好発する。

22 放射線治療による有害事象のうち、もっとも遅れて出現するのはどれか。

a. 下痢

b. 湿性皮膚炎

c. 脱毛

d. 白内障

e. 唾液分泌の低下

23 早期がんの放射線治療で根治的照射の適応とならないのはどれか。

a. 喉頭がん

b. 肺がん

c. 食道がん

d. 胃がん

e. 子宮頸がん

24 飲酒による発がんについて誤っているのはどれか。

a. 飲酒と肝臓の発がんは「確実に関連」する。

b. 飲酒と大腸がんの発がんは「おそらく関連が確実」である。

c. 日本人の喫煙者では、飲酒量とがん全体の発がんリスクは関連しない。

d. 飲酒には発がん物質が体内に取り込まれやすくする作用がある。

e. 飲酒にはエストロゲン代謝への影響も発がん要因である。

25 カルボプラチンの投与量を決定するのに最も重要な指標はどれか。

a. 糸球体ろ過率

b. 1日尿量

c. 血清クレアチニン値

d. 血清ビリルビン値

e. 身長

26 癌と腫瘍マーカーの組合せについて誤っているのはどれか。

a. 前立腺癌・・・・・・PSA

b. 肝臓癌・・・・・・・PIVKA-U

c. 肺扁平上皮癌・・・・CYFRA

d. 大腸癌・・・・・・・SCC

e. 胚細胞性腫瘍・・・・HCG

27 小児の固形腫瘍の中で最も多いのはどれか。

a. Wilms腫瘍

b. 肝芽腫

c. 神経芽細胞腫

d. 横紋筋肉腫

e. 胚細胞腫

28 肝細胞癌について正しいのはどれか。

a. B型肝炎が原因の8割を占める。

b. アルコールが大きな原因である。

c. 肝癌根治術後の5年再発率は約80%である。

d. スクリーニングによる早期発見は困難である。

e. 肝切除が唯一の根治的治療法である。

29 胆嚢に関して正しいのはどれか。

a. 胆汁濃縮を行う。

b. 胆汁分泌能がある。

c. 粘膜筋板を有する。

d. 肝床部では筋層を欠く。

e. 胆嚢動脈は総肝動脈から分岐することが多い。

30 48歳の男性。上腹部痛を訴え、外来を受診した。造影CTの写真(別冊No.3)を別に示す。この疾患について正しいのはどれか。

a. 男性より女性に多い。

b. 好発年齢は60歳代である。

c. 胆道癌発症の危険群である。

d. 進行すると脂肪性下痢をきたす。

e. インスリン非依存性糖尿病を併発することが多い。

31 膵癌発癌に関与すると考えられる因子でないのはどれか。

a. 飲酒

b. 喫煙

c. 糖尿病

d. 癌遺伝子

e. 高脂肪食摂取

32 胃食道逆流症を示す検査所見として誤っているのはどれか。

a. 上部消化管造影でHis角が鋭角を示す。

b. 24時間pH monitoringfraction time under pH44%以上である。

c. 食道内圧検査で下部食道昇圧帯圧が低い。

d. 上部蝋化管造影で造影剤が食道に逆流する。

e. 食道内視鏡検査で食道潰瘍をみる。

33 腸重積について誤っているのはどれか。

a. 乳児期に好発する。

b. 学童期に発症する場合には器質的疾患を疑う。

c. 超音波検査ではTarget signを認める。

d. 治療はレントゲン透視下にバリウムによる高圧涜腸を行う。

e. 間欠的な腹痛を呈する。

34 消化管異物に関して正しいのはどれか。

a. 胃内にボタン電池があったが放置した。

b. 胃内に100円硬貨があったため内視鏡的に摘出した。

c. 小腸内にボタン電池があったが放置した。

d. 小腸内で当初離れていた2個のマグネットがくっついたが放置した。

e. 腹部レントゲン写真で腹腔内に針が写っていたが放置した。

35 中心静脈栄養の合併症として関連の少ないのはどれか。

a. 真菌性眼内炎

b. 高血糖

c. カテーテル敗血症

d. 下痢

e. 気胸

36 胃潰瘍成因における攻撃因子はどれか。

a. 胃粘膜血流

b. 胃粘液

c. ソマトスタチン

d. プロスタグランジン

e. ヒスタミン

37 誤っているのはどれか。

a. Zollinger Ellison症侯群では基礎酸分泌量(BAO)は低い。

b. 胃酸は壁細胞から分泌される。

c. セクレチンを最も多く産生する部位は十二指腸である。

d. セクレチンは胃酸分泌を抑制する。

e. ガストリンは胃腺を増殖させる。

38 口腔ケアについて誤っているのはどれか。

a. 歯ブラシなどによる口腔清掃と、口腔のリハビリテーションの両方を含む。

b. 口腔細菌の肺へのマイクロアスピレーションで肺炎が起こるのを軽減する。

c. 経管・経静脈栄養から経口摂取へ移行するためのリハビリテーションになる。

d. 嚥下困難時は、仰臥位で行う。

e. 免疫力低下時の誤嚥性肺炎を減少させる効果がある。

39 58歳の男性。腹痛と嘔吐を主訴に来院した。開腹術の既往がある。腹部エックス線単純写真(別冊No.4)を別に示す。この患者に行うべきことはどれか。

a. 上部消化管内視鏡検査

b. 消化管ロングチューブ挿入

c. 浣腸の施行

d. 制酸薬の投与

e. 下剤の投与

40 急性腹症で緊急開腹手術の条件となるのはどれか。

a. 激痛

b. 嘔吐

c. 消化管出血.

d. 筋性防御

e. 白血球増加

41 クローン病で誤っているのはどれか。

a. 消化管粘膜に限局した炎症

b. 縦走潰瘍

c. 非乾酪性肉芽腫性病変

d. ろう孔形成

e. 痔ろうの合併

42 Crohn病に特徴的な所見ついて誤っているのはどれか。

a. 狭窄・ろう孔

b. 敷石像(cobb1estone appearance)

c. 陰窩膿瘍(crypt abscess)

d. 非連続性病変(skip lesion)

e. アフタ性潰瘍

43 真性多血症と二次性赤血球増多症との症侯上の違いはどれか。

a. 掻痒感

b. 脾腫

c. チアノーゼ

d. 高血圧

e. 頻脈

44 正しいのはどれか。

a. 骨髄腫のM成分はIgA型がもっとも多い。

b. Bence-Jones蛋白は免疫グロブリンのH鎖のダイマーである。

c. 単クローン性高ガンマグロブリン血症を呈する疾患としてSLEがある。

d. 原発性マクログロブリン血症では単クローン性IgGが異常増加する。

e. 骨髄腫に対してサリドマイドが有効である。

45 伝染性単核球症について誤っているのはどれか。

a. 急性期ではEBV VCA IgGが陽性である。

b. 末梢血で異型リンパ球が見られる。

c. 頚部リンパ節腫大が典型的症状である二

d. アンピシリンによる皮疹が特徴的である。

e. 対症療法が行われる。

46 誤っているのはどれか。

a. 白血球には好中球・好酸球・好塩基球・単球・リンパ球などに分類される。

b. 赤血球の寿命は約30日である。

c. 血小板の機能として粘着・放出・凝集があげられる

d. 血漿成分の約90%が水分で、残りはアルブミン・グロブリン・凝固因子で占められる。

e. 造血幹細胞は自已複製能と分化能をもつ。

47 急性白血病の症状として誤っているのはどれか。

a. 動悸

b. 発熱

c. 赤ら顔

d. 鼻出血

e. 骨叩打痛

48 慢性骨髄性白血病の慢性期の第一選択薬はどれか。

a. 代謝拮抗薬

b. アルキル化薬

c. インターフェロンα

d. チロシンキナーゼ阻害薬

e. 全トランス型レチノイン酸

49 二次性貧血について誤っているのはどれか。

a. 慢性炎症に伴う二次性貧血では、通常フェリチン値は上昇する。

b. 二次性貧血の原疾患のひとつとして、肝硬変が挙げられる。

c. 腎性貧血の場合、治療はエリスロポエチン製剤を投与する。

d. 悪性腫瘍から二次性貧血をきたすことがある。

e. 二次性貧血の治療は、まず鉄剤を投与することである。

50 アトピー性皮膚炎の治療で誤っているのはどれか。

a. 抗ヒスタミン薬の内服を行う。

b. 副腎皮質ステロイドの内服を行う。

c. 副腎皮質ステロイドの外用を行う。

d. 保湿剤の外用を行う。

e. PUVA療法を行う。

51 アレルギー性肉芽腫性血管炎について正しいのはどれか。

a. 小児発症が多い。

b. 喘息は軽症例が多い。

c. ステロイドが治療の第一選択薬となる。

d. 神経症状の後遺症はまれである。

e. 死因は腎不全が多い。

52 W型アレルギー反応はどれか。

a. アレルギー性鼻炎

b. 自已免疫性溶血性貧血

c. 糸球体腎炎

d. アナフイラキシーショック

e. 移樹巨絶反応

53 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症に関して正しいのはどれか。

a. 肺野に浸潤影を生じない。

b. 他の種類の真菌では生じない。

c. 中枢型気管支拡張症を認める。

d. 抗真菌薬が治療の主体である。

e. ステロィド投与はアスペルギルス感染を悪化させる。

54 瑞息の気道病理所見のうち誤っているのはどれか。

a. 好酸球浸潤

b. 平滑筋肥大

c. 気道上皮細胞剥離

d. 気遺壁肥厚

e. 粘膜下腺異形成

55 35歳の女性。全身性エリテマトーデスと診断され、下腿に浮腫を認めることから腎生検を施行した。20個の糸球体が採取され、その80%以上で写真のような糸球体像(別冊No5)を別に示した。通常、高値とならないのはどれか。

a. 抗核抗体

b. C−反応性蛋白(CRP)

c. 1日尿蛋白量

d. 抗DNA抗体

e. 赤血球沈降速度

56  Reiter症候群について誤っているのはどれか。

a. 血清反応陰性脊椎関節症.(SNSA)1つである。

b. 尿道炎は3主徴の1つである。

c. 多くの症例でHLA B51陽性である。

d. 男性に多い。

e. 膀胱炎を契機に発症することが多い。

57 ブドウ膜炎と外陰部の潰瘍を訴える患者に対して行うべき問診はどれか。

a. 腹痛を来したことはありますか。

b. 膀胱炎症状がよく起こりますか。

c. 足の親指が腫れることはないですか。

d. インフルエンザのワクチンを接種しましたか。

e. 気管支喘息に罹患したことがありますか。

58 副腎について正しいのはどれか。

a. 副腎は内胚葉由来である。

b. 右副腎静脈は右腎静脈に流入する。

c. 重量は約20gである。

d. 球状帯は主にアルドステロンを分泌する。

e. 皮質は交感神経により刺激を受ける。

59 感染が寄与している尿路結石成分はどれか。

a. 蓚酸カルシウム

b. 尿酸

c. シスチン

d. リン酸マグネシウムアンモニウム

e. コレステロール

60 男性不妊の原因とならない疾患はどれか。

a. 精索静脈瘤

b. 停留精巣

c. 耳下腺炎性精巣炎

d. 精巣上体炎

e. 陰嚢水腫

61 インフォームドコンセントについて正しいのはどれか。

a. 説明と拒否を意味する。

b. 医者が治療法を説明し患去さんが拒否した場合は説得する。

c. 患者さんには知る権利と知らない権利も認められる。

d. インフォームドコンセント後であれば安楽死が認められる。

e.インフォームドコンセント後であれば尊厳死が認められる。

62 正しいのはどれか。

a. 酸塩基平衡の細胞外緩衝系で最も重要なものはリン酸系である。

b. 一般的に血清pH7.30まで低下すると心収縮力は低下する。

c. アニオンギャップは無機酸の蓄積で増大する。

d. 乳酸アシドーシスの原因となる乳酸は、生体内での嫌気的解糖により産生される。

e. Bartter血症候群は高血圧を伴う代謝性アルカローシスを認める。

63 低カリウム血症の原因として正しいのはどれか。

a. アシドーシス

b. インスリン欠乏

c. 血小板増加

d. 低レニンアルドステロン血症

e. 下痢

64 ネフローゼ症侯群の診断基準に該当するのはどれか。

a. 1日尿蛋白排泄量 3.1g

b. 血清総蛋白6.1g/dl

c. 血清アルブミン2.99/dl

d. 総コレステロール440mg/dl

e. 下腿浮腫

65 正しいものはどれか。

a. 尿沈渣検査で現れる尿中変形赤血球は、非糸球体性障害によって生ずる。

b. 顆粒円柱は、封入成分の変性・崩壊が成因とされているが、その病的意義は低い。

c. 近位尿細管の障害では、尿中にα1一マイクログロブリンやβ2一マイクログロブリン、NAGなどの蛋白が増加する。

d. 血清クレアチニンは糸球体ろ過量の低下とともに上昇するため、腎不全の早期発見に有用である。

e. クレアチニンクリアラン子は糸球体ろ過量に近似するが、少量のクレアチニンが近位尿細管より分泌されるため、糸球体ろ過量の実測値よりも低くなる。

66 全身性エリテマトーデスに認められるのはどれか。

a. 白血球数増加

b. CRPの著しい増加

c. 高色素性貧血

d. 血清免疫グロブリン値の上昇

e. 血清補体価高値

67 乾癬で皮膚科に通院中の患者で見られるのはどれか。

a. リウマトイド因子陽性

b. 爪の変形

c. 高尿酸血症

d. 血清Mタンパク陽性

e. レイノー現象

68 バゾプレシンに関して正しいのはどれか。

a. 血漿浸透圧が280mOsmハ以下になると分泌が亢進する。

b. 頚動脈洞の動脈圧受容体が分泌調節に関与している。

c. 循環血液量は分泌調節に関与しない。

d. アンギオテンシンUの上昇で分泌が抑制される。

e. 下垂体後葉で産生される。

69 球麻痺にみられないのはどれか。

a. 舌筋の萎縮

b. 構音障害

c. 舌筋の線維束性収縮

d. 下顎反射亢進

e. 嚥下障害

70 末梢神経伝導検査で脱髄を示唆する所見はどれか。

a. 潜時の短縮

b. 伝導時間の延長

c. 持続時間の短縮

d. 振幅の増大

e. 線維自発電位の出現

71 悪心、嘔吐を伴うことが少ないのはどれか。

a. 小脳出血

b. 被殻ラクナ梗塞

c. ドパミン作動薬内服

d. くも膜下出血

e. 片頭痛

72 一過性の右上下肢麻痺から回復した患者のモニター心電図(別冊No.6)が別図のような所見であった。今後、症状の再発予防に最も適切な薬物はどれか。

a. ワーファリン

b. ジギタリス

c. β遮断薬

d. カルシウム拮抗薬

e. アスピリン

73 周期性四肢麻痺において異常値を示すことが多い電解質は7どれか。

a. Na

b. K

c. Ca

d. Cl

e. Mg

74 症候と病変郡位の組合せで適切なのはどれか。

a. Babinski徴候・・・・・・・筋肉

b. Brown-Sequard症侯群・・・大脳皮質

c. クローヌス・・・・・・・・・下位運動ニューロン

d. 手袋・靴下型障害・・・・・・視床

e. 交代性片麻痺・・・・・・・・脳幹

75 MRIで脳脊髄液が高信号になる撮像法はどれか。

a. STIR

b. FLAIR

c. T2強調画像

d. T1強調画像

e. 拡散強調画像

76 右眼のまぶしさで来院された。右眼の瞳孔散大、眼瞼下垂を軽度認めた。この例で考えられる脳神経障害はどれか。

a. 右視神経障害

b. 右動眼神経麻痺

c. 右顔面神経麻痺

d. 右外転神経障害

e. 右三叉神経障害

77 脳脊髄液の産生から、吸収までの経路を記載した。正しいのはどれか。

a. 側脳室脈絡叢→モンロー孔→第3脳室→中脳水道→第4脳室→ルシュカ孔、マジャンディ孔→くも膜下腔→くも膜顆粒

b. 側脳室脈絡叢→第3脳室→中脳水道→モンロー孔→第4脳室→ルシュカ孔、マジャンディ孔→くも膜下腔→くも膜顆粒

c. 側脳室脈絡叢→くも膜顆粒→第3脳室→中脳水道→モンロー孔→第4脳室→ルシュカ孔、マジャンディ孔→くも膜下腔

d. 側脳室脈絡叢→モンロー孔→第3脳室→中脳水道→ルシュカ孔、マジャンディ孔→第4脳室→くも膜下腔→くも膜顆粒

e.  くも膜下腔→側脳室脈絡叢→第3脳室→中脳水道→モンロー孔→第4脳室→ルシュカ孔、マジャンディ孔→くも膜顆粒

78 外傷性脳神経障害で最も多い脳神経障害はどれか。

a. 嗅神経

b. 視神経

c. 動眼神経

d. 滑車神経

e. 外転神経

79 頭部CT(別冊No.7)を別に示す。このCT画像で、観察出来ない構造物はどれか。

a. 第3脳室

b. 橋

c. 小脳

d. 中脳

e. 側頭葉

80 出生6か月め乳児。出生時脳室内出血に伴う水頭症に対し、脳室腹腔短絡術を施行した。術後1ケ月後の頭部MRI(別冊No.8)を別に示す。考えられる病態はどれか。

a. 硬膜下血腫

b. 狭頭症

c. 孤立性第4脳室

d. 細隙性脳室

e. 脊髄空洞症

81 無月経や乳汁漏出を生じる下垂体腺腫はどれか。

a. ACTH産生下垂体腺腫

b. TSH産生下垂体腺腫

c. プロラクチン産生下垂体腺腫

d. GH産生下垂体腺腫

e. 性腺刺激ホルモン産生下垂体腺腫

82 55歳の男性。右手足の脱力を主訴に救急搬送された。来院時血圧196/110moHg。来院時のCT(別冊No.9)を別に示す。この症例について正しいのはどれか。

a. 出血部位は視床である。

b. 脳室ドレナージの適応である。

c. 失語を呈することがある。

d. 直ちに降圧してはならない。

e. 今後出血が拡大することはない。

83 「閉めたはずとわかっているのに、何十回も戸締まりを確認してしまう」という訴えから考えられる症状はどれか。

a. 幻覚

b. 妄想

c. 強迫

d. 不安

e. 解離

84 抗精神病薬で改善する精神症状はどれか。

a. 意欲低下

b. 記銘力障害

c. 抑うつ気分

d. てんかん発作

e. 幻覚妄想状態

85 パニック発作の症状でないのはどれか。

a. 動悸

b. 胸痛

c. 幻覚

d. 息苦しさ

e. 死にそうな恐怖

86 薬物依存の要因でないのはどれか。

a. 体型

b. 家族負因

c. 生活環境

d. 交友関係

e. 心理的要因

87 正常眼において血管が存在しない組織はどれか。

a. 水晶体

b. 虹彩

c. 網膜

d. 脈絡膜

e. 視神経

88 視野検査で中心暗点をきたすのはどれか。

a. 緑内障

b. 網膜色素変性症

c. 視神経炎

d. ヒステリー

e. 鞍結節髄膜腫

89 大量の苛性ソーダが右眼に飛入した。すぐに必要な処置はどれか。

a. 酸で中和する。

b. 抗生物質の点眼を行う。

c. 大量の水で洗う。

d. イソジンで消毒する。

e. 副腎皮質ステロイド点眼を行う。

90 飛蚊症をきたす疾患はどれか。

a. 白内障

b. 緑内障

c. 網膜剥離

d. 網膜色素変性

e. 視神経炎

91 緑内障に特徴的な視野変化はとれか。

a. 輪状暗点

b. 中心暗点

c. マリオット盲点

d. ビエルム暗点

e. 両耳側半盲

92 複視の原因となる疾患で誤っているのはどれか。

a. 重症筋無力症

b. バセドウ氏病

c. 脳動脈瘤

d. Horner症候群

e. Weber症候群

93 62歳の女性。急に視野が狭くなったと自覚し受診した。眼底写真(別冊No.10)を別に示す。正しいのはどれか。

a. 高眼圧である。

b. 網膜浮腫が生じている。

c. 網膜色素上皮と脈絡膜の間で剥がれている。

d. 下方の視野が欠損している。

e. レーザー治療で完治する。

94 上顎癌について正しいのはどれか。

a. 頚部リンパ節転移が多い。

b. T1で発見されることが多い。

c. 病理組織学的に腺癌が多い。

d. 副鼻腔エックス線単純写真で骨破壊像を認める。

e. 後上方型は前下方型に比べ予後がよい。

95 ベル麻痺の症状のうち正しいのはどれか。

a. 涙液分泌量の低下

b. 嗄声

c. 耳介の発疹 

d. 手足のしびれ

e. めまい

96 正しいのはどれか。

a. 先天性耳痩孔では感音難聴をきたす。

b. 真珠腫性中耳炎では耳漏を認めることがある。

c. 真珠腫性中耳炎は緊張部型が多い。

d. 慢性中耳炎では耳小骨奇形を合併することが多い。

e. 耳硬化症は東洋人に多い。

97 アレルギー性鼻炎について誤っているのはどれか。

a. 血清IgEの上昇。

b. 鼻汁好酸球の上昇。

c. 食物抗原によるものが多い。

d. I型アレルギーである。

e. 下鼻甲介粘膜は蒼白で腫脹する。

98 側頚部の転移を生じる頻度が最も低いのはどれか。

a. 声門癌

b. 下咽頭癌

c. 中咽頭癌

d. 上咽頭癌

e. 舌癌

99 急性声門下喉頭炎について誤っているのはどれか。

a. 犬吠様咳嗽を認める。

b. 吸気性喘鳴を認める。

c. 治療は先ず気管切開術である。

d. 嚥下時痛はない。

e. 子供に多い。

100 喉頭癌について正しいのはどれか。

a. 95%以上が腺癌である。

b. T3以上は喉頭全摘術の適応となる。

c. 喉頭全摘後は経口摂取できない。

d. 放射線治療は無効である。

e. 主訴は「ノドが痛い」であることが多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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